椅子に座っているのに疲れる！？その原因と疲れにくいチェアの選び方

公開日:2022.12.1 更新日:2023.12.19

近年では在宅ワークやテレワークが普及し、ダイニングチェアを仕事に使っている方も増えています。

ダイニングチェアに長時間座ることで、おしりや腰に痛みを感じたり、肩こりが悪化したり、身体の不調を感じている方も多いのではないでしょうか。

身体に負担なく長い時間座るためには、『正しい座り方』と『疲れにくい椅子選び』が重要です。

この記事では、疲れにくい椅子の座り方と椅子選びのポイントをご紹介します。

長時間椅子に座ると疲れる原因は？

長時間椅子に座っていて腰やおしりが痛くなるのには、主に3つの原因が考えられます。

背骨のS字カーブの崩れ

1つ目の原因は『背骨のS字カーブ』が崩れることが考えられます。人間の背骨は、2本足でバランスよく立ち、重たい頭を支えるためにS字カーブをしています。しかし、正しくない姿勢で長時間座ることで、背骨のS字カーブが崩れてアーチ状になり、腰や椎間板（ついかんばん）など、身体に負荷がかかることがあります。その結果、コリや痛み、疲労を引き起こすこともあるのです。

そのため、背骨のS字カーブが崩れないように、正しい座り方を意識することが大切です。

体圧の偏り

2つ目の原因は、座った時に体圧が分散されずに偏ってしまうことです。

椅子の座面が硬すぎる場合、体圧が一部分に集中し、身体のゆがみや痛みを引き起こす原因になります。逆に、座面が柔らかすぎる場合は、骨盤が安定せずに、姿勢が崩れやすくなります。

そのため、適度な硬さで、しっかりと体圧を分散してくれる座面の椅子を選ぶ必要があります。

椅子が合っていない

3つ目の原因は、使っている椅子が自分の体格や環境に合っていないことがあげられます。

椅子の素材や背もたれの高さ、座面の奥行きなどが身体に合っていないと、正しい姿勢をキープして座ることができません。

また、テーブルと椅子の高さのバランスや、座った時に足の裏がしっかりと床に付くかどうかなど、環境に合わせた椅子を選ぶことも、長時間快適に座るための大切なポイントです。

体に負担の少ない、正しい椅子の座り方

長時間椅子に座っても、身体に負担をかけずに快適に過ごすためには、身体と環境に合った椅子に、正しい姿勢で座ることが大切です。まずは、正しい椅子の座り方をチェックしましょう。。

椅子に深く座る

椅子に座る時は、おしりが背もたれに当たるまで深く座ります。そうすることで、自然と骨盤が安定して重たい頭をはじめとする上半身の体重を支えやすくなり、腰への負担が軽減できます。

反対に椅子に浅く腰をかけてしまうと、腰が反ったり猫背になったり、腰に負担がかかりやすくなるため注意が必要です。

あごを引き、骨盤・背中・頭をまっすぐにする

椅子に深く腰をかけたら、あごを少し引き、頭が身体の真上に来るようにします。頭の位置がズレると身体のバランスが崩れやすくなるため、頭のてっぺんから糸で引っ張られているつもりで、骨盤や背骨、頭のラインが真っ直ぐになるように意識しましょう。

ただし、背骨を伸ばすことを意識するあまり、反らせすぎてしまうと逆に腰に負担がかかります。背骨を反らすのではなく、お腹に軽く力を入れることで、腰周りをしっかりと支えましょう。

足の裏をしっかり地面につける

上半身を正しい姿勢に保つことができたら、次は足元をチェックしましょう。ひざ裏の角度を90度にして足のつま先から踵まで、しっかりと床につけます。

もし、踵が浮いて足の裏がぴったりと床に付かない場合は、使っている椅子の高さが合っていません。座面が高すぎる場合は、太ももの裏側が圧迫されるため、血行不良やしびれなどの原因になる場合があります。

反対に座面が低すぎる場合、机の高さと合わなくなることで、肩や首へ負担がかかり、コリや痛みを引き起こしやすくなります。

座面の高さが調整できる椅子であれば、自分の身体や環境に合わせて高さを調整しましょう。調整できない椅子であれば、買い替えも検討しましょう。

疲れにくい椅子を選ぶ5つのポイント

疲れにくい椅子を選ぶ時には、椅子や座面の素材、背もたれの高さ、ロッキング機能やアームレスト、ランバーサポートの有無をしっかりと確認しましょう。

自分の体格や環境に合わせて、微調整できるものがおすすめです。

椅子の素材

椅子に使われる生地には『メッシュ』『ファブリック』『ビニールレザー』『ソフトレザー』『本革』などがあります。

『メッシュ』は通気性に優れているため、蒸れを防ぎ特に暑い時期などに快適な座り心地を実現してくれます。ただし、ホコリが溜まりやすいなどのデメリットもあります。

『ファブリック』は質感が柔らかく、手触りの良さが特徴です。また、カラーバリエーションも豊富なものが多く、ご自宅やオフィスに合った色味の椅子を探すことができます。

『ビニールレザー』は合成皮革の一種で、硬くツルツルとした肌触りが特徴です。汚れても水拭きできるので、お手入れがしやすいのが魅力の1つ。しかし、ビニールレザーは通気性が悪いので、長時間座っていると、背中やお尻が蒸れてしまうのが難点です。

『ソフトレザー』は、ポリウレタン樹脂を使用したレザーです。本革よりもリーズナブルに本革っぽい光沢や、柔らかい肌触りを味わうことができます。ただし水分に弱く、湿気が多い場所に置いたり、過度に水拭きしたり、汗が染み込むなどで表面がボロボロになりやすいという弱点があります。

『本革』は、他にはない質感と見た目の良さで、存在感を感じさせてくれます。乾燥に弱いので革専用のクリームを塗って、定期的にお手入れをしましょう。そうすることで、使うほどに味がでて、長く愛用することができます。また、通気性もあるので、ビニールレザーのように蒸れてベタつくなどの不快感もありません。

座面の素材

座面の素材は、大きく分けて『メッシュ』『ウレタン』『モールドウレタン』があります。

おしりが直接触れる座面は座り心地を大きく左右するので、椅子を購入する時には必ずチェックすべきポイントです。

『メッシュ』は、通気性に優れているため、長時間座った時に生じる蒸れを防いでくれます。しかし、メッシュ素材は特有の『のび』や『たわみ』があるため、体圧が分散されにくい場合があります。

『ウレタン』は、最も一般的な素材で、多くの椅子に使われています。クッション性が高く、長時間座っていてもおしりが痛くなりにくいのが特徴です。ただし、ウレタンは消耗品なので、体圧で座面に負荷がかかることで、徐々に底付き感が表れるようになります。

そこで、さらにおすすめなのが、『モールドウレタン』です。モールドウレタンは高密度ウレタンを皮膜で覆ったウレタンで、型崩れしにくく、耐久性に富んでいます。さらに、体圧分散に優れているため、長時間骨盤を安定させて座ることができます。

（イトーキでは、ウレタン、モールドウレタンを使用しています。）

背もたれの高さ

ローバック

ハイバック

エクストラハイバック

椅子の背もたれは、背の高い『エクストラハイバック』、背の低い『ローバック』、その中間位の『ハイバック』と、主に3種類に分けられます。

背もたれの高い椅子ほど背中を支える面積が増え、身体をしっかりとサポートしてくれます。また、背もたれが低いものは部屋に圧迫感を与えないという特徴があります。設置する場所によって選択すると良いでしょう。

ロッキング機能

ロッキング機能とは、椅子の背面が固定せずに揺れる機能です。長時間座って疲れを感じた時に、背もたれに寄りかかって身体を伸ばせることでリフレッシュすることができます。 ロッキング機能は大きく分けて、背もたれのみが揺れる『背もたれロッキング』と、背もたれと座面が同じ角度で動く『背・座一体ロッキング』、座面と背もたれの角度が同調（シンクロ）して稼働する『シンクロロッキング』の3種類があります。
特にシンクロロッキングは、自然な身体の動きに最も近いため、身体への負担が少なくなります。

ロッキングは体重によって必要な反力が変わるため、ロッキングの強さを調節できるものが多いです。体重感応式ロッキングは、座った人の体重によって背もたれを最適な反力に調整してくれますので、ロッキングの強弱を調整する必要がありません。

アームレストの有無

椅子にはアームレスト（膝置き）のあるものと、ないものがあります。アームレストがあると、腕を支えてくれるので、肩への疲労が軽減できます。PC作業が多く、肩こりに悩んでいる方はアームレスト付きの椅子がお勧めです。 アームレストには固定されていて動かないものもありますが、高さ調節できるものもあります。アームレストを天板の高さと合わせて使うことで、更なる疲労軽減が期待できます。また、高さだけでなく前後や左右、角度の調節までできるものもあります。

ランバーサポートの有無

ランバーとは英語で腰椎のことです。ランバーサポートとは、背もたれの腰の位置に付いていて、腰椎を支えてくれるパーツのことです。ついつい姿勢が崩れてしまうという方にはランバーサポート付きの椅子がお勧めです。ただし素材によっては、背もたれ自体が腰椎を十分に支えてくれる為、不要の場合もあります。

体格調節機能

様々な体格の人に合わせた調節機能です。最も一般的なものは、座面の高さ調節があります。これ以外にも、座面の奥行き調節や、ヘッドレストやランバーサポートの高さ調節など、高機能な椅子には様々な調節機能が付いています。

【タイプ別】チェアの種類をご紹介

仕事をする人にぴったりな『ワークチェア』

ワークチェアは、その名の通り仕事をする人のための椅です。長時間の仕事でも疲れにくいよう、人間の身体に合うように設計・調整されております。背中のS字カーブに合わせて正しい姿勢をキープしやすく、身体への負担を軽減できます。仕事に集中しやすいよう、リラックス用のチェアよりも硬めの座面を採用するものが多いです。

ゲーマーにもワーカーにも『ゲーミングチェア』

ゲーミングチェアは、長時間座ってゲームをするゲーマーのために開発された椅子です。ゲームを長時間プレイしても身体に負担がかからないように、身体を丸ごと包み込むハイバックシート、アームレストの高さなども細かく調整できます。リラックスする姿勢が取りやすいことも特徴です。高性能なのでゲーマーだけではなく、長時間デスクワークをする人にとっても快適な椅子です。

ITOKIがおすすめする疲れにくい椅子6選

ITOKIでは、長時間の使用にも適している、機能性はもちろんのこと、デザインにもこだわった椅子を多数ご用意しております。

今回はその中でも6つに絞って、長時間座っても疲れにくい椅子をご紹介します。

X FOCUS CHAIR（クロスフォーカスチェア）

「X FOCUS CHAIR（クロスフォーカスチェア）」は、オフィスワークや自宅でのデスクワークに最適な椅子です。
ネックサポート、ランバーサポートなど様々な機能が備わっており、長時間座っていても疲れにくい設計になっています。
また、シンプルでスタイリッシュなデザインで、自宅のインテリアにも違和感なく溶け込むデザイン性を備えています。
リクライニング機能があり、ソファーに使用される肌触りの良いファブリック（布張地）を採用しているため、作業の合間にリラックスする際も便利です。

クロスフォーカスチェアの詳細はこちら

スピーナチェア

スピーナチェアは人間工学に基づいて作られたオフィスチェアです。座ると同時に座面が沈み込みながら後方へスライドするパッシブ・スライド・シート機構を採用。背もたれのランバー部分が前方にせりだすアクティブ・ランバー・サポート機構によって正しい座位をサポートしてくれます。

さらにランバーのストローク調節やロッキングレンジの調節、ロッキング強弱調節、シートハイト調節、アームレストの調節など細かい部分も自分好みに調節できるため、快適に利用できるでしょう。

背面は樹脂とゴムの中間素材であるエラストマータイプとクロスタイプ、加えて高級感漂うレザータイプから選べます。

スピーナチェアの詳細はこちら

アクトチェア

Act（アクトチェア）は、オフィスシーンで活用できるワークチェアです。座る姿勢や身体の動きにフレキシブルに順応し、快適な座り心地をサポートします。座の奥行調節機構により、座った状態で体格に合ったポジショニング設定も行えるでしょう。また、アジャスタブル肘が備えられているので、肘当てを自在に動かしやすく、自然な姿勢やリラックスした状態で作業を行うことも可能です。カラーバリエーションも豊富ですから、オフィス空間だけでなくホームインテリアにも馴染むでしょう。

アクトチェアの詳細はこちら

サリダ YL9

サリダチェア YL9は、長時間座り続ける人のためのフルスペックチェアです。

体重を感知して、自動でロッキング強度が調整される「体重感応式シンクロロッキング」なので、操作不要で快適な座り心地を提供します。

さらに、ヘッドレストやアームレスト、座面の奥行きも使う人の体格に合わせて調節可能。自分だけの特別な座り心地を叶えることができます。

椅子の脚は、シャープで高級感のあるアルミダイキャスト製なので、様々な空間と調和します。

YL9の詳細はこちら

サリダ YL9G

サリダチェアYL9Gは、サリダYL9にアクセントパーツを採用し、ゲームプレイに最適化したモデルです。ゲームプレイに最適化した高機能肘は、プレイヤーの繊細な位置調整にも対応するため、前後、左右だけでなく回転させることもできます。
さらに肘掛けは11段階の高さ調節が可能で、肘に接する面には柔らかなポリウレタンが採用されているため、体への負担を軽減することが可能です。

サリダ YL9Gの詳細はこちら

FLIP FLAP（フリップフラップ）チェア

座った時の姿勢に応じて、折り紙のように背もたれが3次元的に変化し、身体を支えてくれる新感覚のチェア『フリップフラップ』。

集中・リラックス・リフレッシュの3モードの姿勢に無操作で追従する機能や、座面・ロッキング強弱など繊細な調節機能などを備えた充実のタスクチェアです。

FLIPFLAP（フリップフラップ）チェアの詳細はこちら