【プロが解説】エルゴノミクスチェアの正しい選び方|肩や腰の負担を考慮した一脚とは?

公開日:2025.12.22 更新日:2025.12.22

長時間のデスクワークによる、つらい肩こりや腰痛。その原因のひとつに、「身体に合わない椅子の使用」が挙げられます。一般的な椅子は背もたれや座面などの調節機能が乏しく、「人が椅子に合わせる」形となり、肩や腰に負担がかかりやすいのです。

しかし、人間工学に基づいて設計された「エルゴノミクスチェア」は自然で負担の少ない姿勢を保ちやすく、調節機能が充実している点が特徴です。「椅子が人に合わせる」ことが可能なため、一人ひとりの体格や姿勢に柔軟にフィットします。

この記事では、そんなエルゴノミクスチェアの基本から後悔しない選び方まで、プロの視点でわかりやすく解説。自分にぴったりな一脚を見つけ、快適に働ける環境づくりの参考にしてみてください。

■この記事の監修者
髙橋謙介/Kensuke Takahashi
株)イトーキ 商品企画部
認定人間工学専門家。オフィスチェアの開発設計・商品企画業務に従事。開発製品はバーテブラ03、アクト2など。

エルゴノミクスチェアとは?基本知識と3つのメリット

まずは、エルゴノミクスチェアがなぜ注目されているのか、その基本とメリットを見ていきましょう。

人間工学に基づき「人が快適に使えること」を追求した椅子

エルゴノミクス(Ergonomics) とは、「人間工学」を意味し、人と環境や道具などの要素との関係を科学的に解明する学問のこと。そして、この理論をもとに設計されたのがエルゴノミクスチェアです。

エルゴノミクスチェアは、人体にとって最も負荷が少ないとされている、背骨が自然なS字カーブを描く姿勢を保ちやすいよう設計されています。背もたれや座面、アームレストといった各部の形状や支持構造には、身体を無理なく支える工夫が施されています。

さらに、利用者の体格や姿勢に合わせて座面や背もたれ、アームレストの位置・角度を細かく調整できるのも特徴です。これにより、各パーツが身体を支え、ときに可動することで適正な姿勢を保ちやすくなり、肩こりや腰痛などの原因となる負担の軽減につながります。

メリット1:肩や腰への負担を軽減する

長時間のデスクワークでは、無意識のうちに姿勢が崩れ、肩や腰や臀部といった特定の部分に負担が集中しがちです。それに対し、エルゴノミクスチェアは身体への負荷を適切に分散させるよう設計されています。

具体的には、背もたれが上半身の体重を支え、腰を支える「ランバーサポート」が背骨のS字カーブを自然とキープ。また、アームレストは片腕で体重の約8%といわれる腕の重さを支えることで、肩周りへの負担を軽減します。

メリット2:集中できる作業環境を整える

姿勢が安定しない状態では、人は無意識に姿勢を直そうとするため集中が途切れやすくなります。エルゴノミクスチェアは、体格や姿勢に合わせて各パーツを調整することで身体をしっかりと支え、そうした無意識の動きを減らして作業中の姿勢を安定させます。これにより、余計なストレスなく、集中しやすい環境を整えることができます。

メリット3:長く快適に使える耐久性

エルゴノミクスチェアは安価なものから高価なものまで様々ですが、その価格差は、機能だけでなく長期間の使用を想定した工夫にも表れています。高価格帯のモデルの多くは、身体を支える堅牢な構造はもちろん、へたりにくい高耐久なクッションや通気性に優れた素材などが採用されており、長く快適な座り心地を維持できます。

このように、身体への負担を軽減し、作業に集中しやすい椅子を選ぶことは、日々の快適さを維持するための投資と捉えられるでしょう。

プロが教える、エルゴノミクスチェアの選び方

では、具体的にどのような点に注目して選べばよいのでしょうか。ここでは、数多くのエルゴノミクスチェアの中から、自分の体格や働き方に合った一脚を選ぶためのポイントを紹介します。

ポイント1:腰と骨盤を支える「姿勢サポート機能」

座り姿勢の土台となる骨盤と、S字カーブを形成する腰椎のバランスが崩れると、姿勢全体が崩れやすくなります。そこで注目すべきは、腰椎を支える「ランバーサポート」や、骨盤を支える「ペルヴィスサポート」という機構です。さらにこれらのパーツが人の動きに追随する仕様であれば、よりフィット感を得られます。購入時は、実際に座って調節範囲や可動域を確認しましょう。

ポイント2:長時間座り続ける「座面の快適性」

座面の素材や形状は、座り心地を大きく左右します。通気性に優れムレにくい「メッシュ素材」や、フィット感とクッション性に優れた「ウレタンフォーム」など、それぞれの特徴を比較検討するのがおすすめです。また、長期間使用することを想定して、座面のへたりにくさも重要なポイントです。

ポイント3:体格や作業内容に合わせる「各種調整機能」

使う人に合わせて細かく調整できる点が、エルゴノミクスチェアの真価です。たとえば、背もたれと座面が連動して動く「シンクロロッキング機構」は、姿勢の変化に椅子が自然と追随し、常に身体をサポートします。他にも、腕を的確に支える「アジャスタブルアームレスト」や、頭部を支える「アジャスタブルヘッドサポート」なども、身体の負担軽減に役立つ便利な機能です。自分にとって直感的で使いやすいか、レバーの操作性などもチェックしてみてください。

※シンクロロッキング機構:背もたれの傾きに合わせて座面が連動して傾く機構のこと。

デスクワーカーの理想を叶えるイトーキ「Act2」

これまでの3つの選び方のポイントを高次元で満たした製品が、イトーキの「Act2(アクトツー)」です。人間工学の知見をもとに、快適性・機能性・デザイン性を追求して設計されています。

  • ● ポイント1:骨盤と腰椎を支える「ペルヴィス&ランバーサポート」
  • ● ポイント2:通気性とクッション性を両立し、高耐久な「レスピテック®座面」
  • ● ポイント3:多彩な調整機構で肩・腰の負荷を軽減する設計

Act2の特徴のひとつは、姿勢の土台となる腰部と骨盤を支える新設計の「ペルヴィス&ランバーサポート」です。第三腰椎と骨盤の2点を的確に支え、身体の動きにしなやかに追随することで、安定した姿勢を保ちます。

この姿勢を長時間快適に維持するのが、新開発の「レスピテック®座面」です。優れたクッション性で体圧を分散しつつ通気性も確保するため、熱や湿気がこもりにくく、快適な座り心地を実現します。

さらに、体格や作業内容に合わせて細かく調整できる多彩な機能も搭載。4方向に自在に動かせる「4Dリンクアーム」、頭部を支える「アジャスタブルヘッドサポート」、姿勢の変化に滑らかに対応する「シンクロロッキング」や「座の奥行調節」などが連動し、まるでオーダーメイドのような一体感のあるサポートを提供します。

「Act2」を体験してみませんか?

エルゴノミクスチェアは、スペック情報だけでは本当の座り心地はわかりません。自分の身体に合うか確かめるには、実際に試座することが重要です。

オフィス家具メーカーのイトーキは、専門スタッフが一人ひとりの体格や姿勢に合わせた椅子の選び方や、調整方法を案内してくれるショールーム「ZA SALON TOKYO(坐サロン 東京)」を展開しています。完全予約制で落ち着いた空間が確保されており、「Act2」をはじめとする様々な椅子をじっくりと試すことができます。

東京・京橋駅に直結しているアクセスの良さも魅力です。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

人間工学に基づく設計で、働く時間をもっと快適に

エルゴノミクスチェアは、人間工学に基づき、働く人の身体に合わせて設計された椅子です。肩こりや腰痛といったデスクワーカーの悩みにアプローチし、自然で快適な姿勢をサポートします。選ぶ際には、以下の3点を意識すると良いでしょう。

  • ● 腰と骨盤を支えるサポート機能
  • ● 快適性と耐久性を両立した座面
  • ● 体格や働き方に合わせられる調整機能

イトーキの「Act2」は、これらの要素を高水準で満たした選択肢の一つです。ショールームで実際に座り心地を試しながら、あなたにぴったりな一脚を見つけてみてください。